【ネタバレ注意】「ごくせん THE MOVIE」クションと感動の要素を組み合わせながら進み、主人公たちの成長や絆を描く作品

ごくせん THE MOVIE

この解説記事には映画「ごくせん THE MOVIE」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。

主人公であるヤンクミこと山口久美子は、任侠集団「大江戸一家」を実家に持つ、腕っぷしの強い高校教師です。ヤンクミは高校教師となって7年目となりましたが、受け持ちの3年D組の生徒達とは良好な関係を築けないでいました。そこにヤンクミの教え子だった小田切竜が教育実習生としてやってきました。自身に憧れ教師となったと思い込むヤンクミをよそに、小田切自身もまた自分の将来に悩みを抱えていました。

そんなある日、3年D組の望月達が不良にカツアゲされそうになりますが、リーダー格の高杉怜太が不良達を倒します。その不良達というのがいわくつきの暴走族「ブラックスカル」のメンバーだったことから高杉達は「ブラックスカル」に目をつけられてしまいます。一方、ヤンクミが送り出したばかりの卒業生である風間廉が、覚醒剤の取引に関わったとして警察に追われる身となってしまいます。それを知ったヤンクミは、風間の潔白を信じ、風間と卒業した仲間と共に行方をくらませた風間を探します。

なかなか見つからない風間でしたが、結局小田切から話しを聞いて、3年D組の教室にいる風間を見つけました。風間の話しを聞くと、友人に頼まれて何かを運ぶ仕事をしたものの、荷物を渡した寺田という男に殴られて、気づいたら警察に追われていたと言います。みんなに迷惑をかけたくないため、今迄逃げ回っていたことを明かされました。ヤンクミは真相を解明するため、かつての教え子達の協力を得て情報を集めます。すると寺田という男の背後にはIT企業で成功した黒瀬という男がいることが判明します。その男の成功者としての影の顔は恐ろしく、ヤンクミは実家の大江戸一家からも手を引くように言われます。

ヤンクミは周囲の大人に止められつつも、教え子を助けたい一心で黒瀬に戦いを挑みます。黒瀬は「ブラックスカル」とも繋がっており、3年D組の教え子とともに窮地に立たされますが、小田切やかつての教え子たちの機転によりピンチを脱します。自分がかつて教えていた生徒のために身を粉にして奮闘するヤンクミの姿に、現3年D組の生徒たちも心を動かされます。ようやく黒瀬を追い詰めるところまで行きましたが、ヤンクミは黒瀬側からの襲撃に合い、ボロボロになってしまいます。

ヤンクミはボロボロになりながらも、黒瀬を相手に、自分自信の私利私欲のために自分の教え子の人生を踏みにじることは許さないと啖呵をきります。そして小田切たちの助けも入り、ヤンクミは黒瀬を更に追い詰め、彼を警察に突き出すことに成功しました。ヤンクミの姿に心を動かされた現3年D組の生徒たちと心が通じ合うことができました。また、自身の進路に悩んでいた小田切も、ヤンクミと再会できたことで、教師になることを決心します。教え子たちと夕日に向かって走ったところで、物語は終わります。